前川 知大

劇作家、演出家
1974年生まれ 新潟県柏崎市出身。活動の拠点とするイキウメは2003年結成。『天の敵』『散歩する侵略者』『獣の柱』『聖地X』『関数ドミノ』『太陽』他、オリジナルのSFやオカルト、ホラー作品の創作と発表、公演活動を続ける。超常的な世界観で、日常生活の裏側にある世界から人間の心理を描く。見立てと、空間・時間を同時に編集するシームレスな演出を特徴とする。
2013年より、「語り物」の実験室として「カタルシツ」を開始。劇団活動の両輪にしている。ドストエフスキーの小説を、自意識をこじらせたネット住民のひとり芝居に変換した『地下室の手記』(2015年)や、江戸落語(柳家三三)とSF演劇(イキウメ)のコラボレーション『生きてる時間』(2017年)など。
舞台を原作にした映画化は、2016年に『太陽』(入江悠監督)、2017年、25か国で公開された『散歩する侵略者』、『予兆 散歩する侵略者 劇場版』(ともに黒沢清監督)。
イキウメは、2018年『天の敵』『散歩する侵略者』で第52回紀伊國屋演劇賞団体賞を受賞。
2016年、ロンドンで『太陽』英語版リーディング上演(The Studio Theatre, RADA)。
2018年、パリ市立劇場で『散歩する侵略者』仏語版リーディング上演、ラジオフランスによるラジオドラマを放送。
2019年、韓国語版『散歩する侵略者』がソウル・アルコ劇場で本上演(アーツカウンシルコリア主催)、『散歩する侵略者』韓国語版戯曲と小説がALMA社から出版される。
近年は公共劇場と連携した新作を書き下ろし、演出している。
2016年『遠野物語・奇ッ怪 其ノ参』(原作 柳田国男、企画制作 世田谷パブリックシアター・エッチビイ)
2018年『ゲゲゲの先生へ』(原案 水木しげる、企画制作 東京芸術劇場・エッチビイ)
2019年『終わりのない』(原典 ホメロス、企画制作 世田谷パブリックシアター・エッチビイ)
本作で入江悠監督と2度目のタッグとなる。

前川 知大

1979年11月25日、神奈川県出身、埼玉県育ち。
03年、日本大学芸術学部映画学科監督コース卒業。
09年、自主制作による『SR サイタマノラッパー』が大きな話題を呼び、ゆうばり国際ファンタスティック映画オフシアター・コンペティション部門グランプリ、第50回映画監督協会新人賞など多数受賞。
その後、同シリーズ『SR サイタマノラッパー2 女子ラッパー☆傷だらけのライム』(10)『SRサイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者』(12)を制作。『劇場版 神聖かまってちゃん ロックンロールは鳴り止まないっ』(11)で高崎映画祭新進監督賞。その他に『日々ロック』(14)、『ジョーカー・ゲーム』(15)、『太陽』(16)、『22年目の告白』(17)、『ビジランテ』(17)、『ギャングース』(18)、『AI崩壊』(20)など。ドラマ演出はWOWOW時代劇「ふたがしら」(15)、「クローバー」(11/TX)、「みんな!エスパーだよ!」(13/TX)、「ネメシス」(21/NTV)など幅広いジャンルを手掛ける。21年には10年ぶりの自主制作映画『シュシュシュの娘』が全国のミニシアターで公開され話題を呼んだ。